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両親の仲が悪い家庭で育った主婦、はつがカエデです。
私は「父が身内に厳しく、母は父に従いながらも子供に愚痴を吐く」家で育ちました。
私と私の兄弟は「母の愚痴聞き・ご機嫌取り係」のために生きました。
当たり前のように「母親と子供が共依存する関係」で生きてきたんです。
大人になった今、私はかなりつらい思いをしています。
同じようなことを無意識に「自分の子供にしようとしているから」です。
そして私の兄弟は未だに、家から巣立つことができません。
夫婦の事情と子どもの人生は関係ないし、子どもは夫婦の所有物ではありません。
夫婦仲が悪いなら、子供を挟まず、夫婦だけで解決してほしいです。
夫婦仲を取り持つために生きた子供が、どんな人生を歩むのかお話しします。
▼親のために生きた子供がどんな大人に育つのか、この本に書いてあります。
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夫婦が仲悪いと子供に依存する
夫婦仲が悪いと、子供に依存する可能性は高いです。
パートナーに愛されない寂しさを、子供で満たそうとするからです。
無意識で、子供に「自分のご機嫌を取るように」育て上げようとします。
(子供が男の子の場合は「理想の夫」になるよう育てる傾向があるみたいです)
子供はそんな事情を知らず、親の希望通りに育っていきます。
親の希望通りにすれば、親から愛してもらえるからです。
すると子供は「親のために生きるように」なります。
やがて親と子は「離れられない」共依存の関係になります。
実際私の周りにいる「夫婦仲が悪い家で育った子供」は、こんな感じになっています。
- 就職できない
- 結婚できない
- ひきこもり
- 結婚しても実家に入り浸り
- いつも片方の親とべったり
つまり親は子を離さず、子は親から巣立とうとしなくなります。
何が問題なのかと言うと、親がいつまでも子を「自分の所有物」と思っている点です。
夫婦仲が悪く子供に依存する伯父は、結婚して家を出る私に、このように言いました。
「残された母親(妹)はどうするねん!寂しい思いをするやろうが!」
これが本音です。子供の人生よりも親の気持ちが優先なのです。
親は先に亡くなりますから、それでいいかもしれません。
ですが、残された子供は「親なしでは生きられない」ために人生が辛くなります。
「親のために生きてきた」ので、自分のために生きることがわからないんです。
なので私は「夫婦仲が悪い→子供に依存する」のは罪だと思っています。
親の愚痴聞き・ご機嫌取り係で育った子供が大きくなるとこうなります。
- 他人の「愚痴聞き、ご機嫌取り係」になってしまう
- 支配欲が強い人の標的になりやすい
- 自分の子供に「私もそうだったから」と同じ役割を押し付ける
- 自分の事を大切にできない(自己犠牲感が強い)
「母のために生きた」私の昔話
私の親は、夫婦仲が良くありませんでした。
私の父は自分にも他人にも厳しい性格。
なので母(妻)にも厳しかったです。
父親は「男は仕事に専念し、女は家事育児に専念すべき」という考えの持ち主。
料理が総菜ばかりだと「総菜はまずいから食わん!」と文句を言い、
体調が悪くなっても「自己管理がなっていないからだ」と労わろうとせず、
子供に何か問題があったら「お前が甘やかすからだ」と言いました。
でも母親は「家事育児に専念したい妻」ではありませんでした。
「共働きで、家事育児は夫婦平等にしたい」と思っていたみたいです。
「パートでそこそこ稼いで、帰ってきたら家事育児もしろなんて、それが一番難しいことだって男は分かってない」と言ってました。
つまり、結婚した当初から「結婚の価値観」が合っていなかったのです。
家事育児に専念してほしい父と働きに行きたい母は、当然ケンカになりました。
でも母が父に訴えかけても、父は聞く耳を持ちません。
「お前の考えは甘い」と一刀両断。
認識のすり合わせとか、話し合いとか、そんなレベルじゃありません。
父が一方的に話し、自分の正論を押しつけ、母親の話を聞こうとしない。
母親は父親に養ってもらっている負い目があるのか、何も言い返せませんでした。
そして母は「私は夫に大切にされていない」と感じ、満たされない気持ちでいっぱい。
そして夫の代わりに自分の心を満たしてくれる役割として、子供の私と兄弟を選びました。
母は毎日不機嫌な顔で、私や兄弟に「父親の愚痴」を吐きました。
- 「過去にはもっといい男と付き合っていた」
- 「あんたたちがいなかったらとっくに離婚していた」
- 「どこか連れて行ってくれたり、家族サービスをしてくれる夫が良かった」
父の愚痴を聞かされ続けた私と兄弟は「母親がかわいそうだ」と思いました。
私たちが母親のそばにいて、私たちが幸せにしないと、と子供ながらに感じたのです。
子供に依存する母親
父の愚痴と一緒に、母はよくこう言ってました。
- 「あんたがいるから、私はなんとか生活できている」
- 「あんた達がいなくなったら、父とどうやって暮らしたらいいかわからない」
- 「父は子供はいなくてもいいって言ってた。でも私の味方を作るために子供を作った」
こんなことを言われたら、子供はこう思います。
「母親は父親のせいで不幸になっている。母親を守ってあげなければ」
子供は親が大好きで、親に幸せでいてほしいと思います。
親が幸せなら、子供(自分)も愛してくれると思っているからです。
なので自分の事より、母親の事を優先するようになりました。
父親が母親の事を大事にしないなら、子供(自分)が代わりに幸せにしなきゃと。
こうして母親と子供の依存関係が出来上がってしまったのです。
母親が「買い物に行きたい」と言ったら、母親に付きそうのは当たり前です。
母親が「(父が運転しないから)あんたが運転して」と言ったら、その通りに免許を取りに行きました。
母親が体調を崩せば、子供が母親の代わりに家事をこなしました。
母親が父親の愚痴を言えば、話に付き合って共感してあげました。
つまり、私も兄弟も「母のご機嫌取りのために生きていた」のです。
「母は子がいないと生きられない、子は母を喜ばすために生きようとする」
見事な共依存関係の出来上がりです。
父が悪者、子がヒロインを守る騎士、悲劇のヒロインが母という、不思議な家庭環境になりました。
母への罪悪感から「巣立ちできない子供」に
ですが子供も成長して、社会人になったり家庭を持ったりします。
つまり親からの自立=巣立ちの時期です。
ですが親子が共依存の関係になると、うまく巣立ちできなくなります。
なぜなら「親が巣立ちを許さない」からです。
私も子供の頃は、母親との異常な関係も「当たり前」だと思っていました。
でも大人になるにつれ、息苦しさを覚えるようになりました。
母は就職先を探す時も「家から通える距離にして」
結婚相手を探す時も「近所の相手にして」と言うのです。
たまたま就職先は家から通える距離に決まり、その時は問題なかったんです。
ですが夫と結婚する時に、めちゃくちゃもめました。
他県(夫の実家近く)へ引っ越すことになったからです。
すると母は私を毎日、こう責めるようになりました。
- 「親戚の子たちは皆、自分の実家近くに住んでいるのに」
- 「てっきり、こっちの実家の近くに住んでくれると思ってたのに」
- 「なんでそんな相手を選んだの、もっと地元にいい人いなかったの」
「親を見捨てる」罪悪感を抱かせるような言葉で、私を毎日責めるのです。
私も「私は親を見捨てるようなひどいことをしているんだ」と、自分を責めました。
夫に泣きながら「母親に責められて辛い」と電話したこともあります。
(夫は当然困惑してましたし、一緒に住むのを延期しようかとも提案されました)
母が「結婚式なんて見たくない」と言ったので、結婚式は挙げませんでした。
結婚して家を出た後も、しばらく母から「父の愚痴の長電話」がかかってきました。
2週間に一度、実家に帰ってきてほしいとも言ってました。
でも家を離れたことで、今はそこまで私に執着しないようになりました。
「もうこの子が帰ってくることはない」と覚悟を決めたのでしょう。
ですが母は私の代わりに、今度は兄弟を逃がさないようになりました。
「就職先は家から通えるところ。結婚もしなくていい」というのです。
私の兄弟はいまだに結婚せず、就職もせずに、実家で暮らしています。
親に支配されていた子供が、支配から抜け出すためには
『自分で「親に支配されている」と自覚し、親から距離をとること』
しかないらしいです。
(親は自分は悪いことしてないと思い、いつまでも変わらないから)
「子はかすがい」の罠
この話を聞いて「母親が子離れできないから起こった問題だ」と思った方。
実はそうではありません。母親だけが悪いのではないんです。
問題は「夫婦関係がこじれた時に、夫婦同士で解決しようとせず、子供を犠牲にしたこと」です。
なので私は「父親母親どちらも悪い」と思っています。
父親が母親を大切にして、母の話をしっかり聞いていたら。
母親も父親と同じ立場に立ち、我慢せずにハッキリと父親に話していたら。
そうすれば、子供が「母親の機嫌取りのために生きる」ようなことにはならなかったはず。
でも父親は「自分が正しい」と思い込み、母親の話を聞かなかった。
母親がうつになっても「母が精神的に弱いからだ」と言いました。
自分が原因とは全く思っていなかったみたいです。
母親も「父親に見放されれば生きていけない」という不安に駆られていた。
だから父親に言いたいことを言えなかった。
そのイライラや、満たされない寂しさを子供に向け、子供が「母親の思い通りに行動するよう」育てました。
「私は父親に大事にされず、かわいそうな存在だから、私の子供なら私のことを大切にして」という支配(依存)です。
父親と母親が向き合って話し合い、夫婦で良い協力関係を築けていたら
母は父に「大切にされている」と思ったはず。
つまり、母が「父親の代わりに、子供が自分を愛してくれるよう依存させる」こともなかったはずです。
私は「子はかすがい」という言葉、正直言って嫌いです。
子はかすがいとは「夫婦仲が悪くても、子への愛情のおかげで夫婦の縁を切らずにいられる」ということわざ。
自分たちが望んで子供を作ったのに、勝手に「かすがい」の役割を与えないでほしい。
「夫婦だけでも幸せだけど、子供がいたらもっと幸せ」という家庭で生まれたかったです。
▼子供の将来を大切にしたいなら、一度こちらの本を読んでみてください。
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もう一度、夫婦で向き合う気があるなら
私は大人になってから、この過去のせいで本当に苦労しました。
特に娘を産んで育てる立場になった時が辛かった。
母親と同じように、私も無意識で「娘を支配しようとした」からです。
気づいた時はすごくショックでした。「こんな母親でごめん」とひどく責めました。
必死になって、色んな本を読み、子供の頃の私がどんな辛い環境で育ったのか知りました。
それを知った時もショックでした。私は親に支配され、親のために生きてきたんだ…と。
だから「私のように悩む子供がいなくなってほしい」と思って、正直にお話しさせてもらいました。
もし夫婦関係が修復可能なら、夫婦互いに歩み寄る努力をしてほしいです。
結婚したってお互い「血の繋がらない他人」です。
「家族だし、相手を自分の思い通りにしてもいい」と思っていたらケンカになります。
なので結婚した後も、お互い歩み寄る努力は必要です。
とは言うものの、どうしたらいいかわかりませんよね。
私は「夫のトリセツ・妻のトリセツを読み合う」のがいいと思います。
本を読んでもらうとわかるのですが、男と女では会話の目的・愛情表現の仕方が全く違います。
それを知らずに「自分がされたら嬉しいことをすれば、相手も喜んでくれるはず」
と思い込んでいるから、夫婦関係がこじれます。
夫→毎日家に帰る、お給料を渡していれば愛情表現
妻→何でも察してやってあげることが愛情表現
男女の脳の違いを認めて「パートナーが喜ぶことは何なのか」を素直に勉強してもらいたいです。
相手に変わってもらいたいなら、相手が変わることを期待せず、まず自分から変わりましょう。
偉そうに言う私も、夫のトリセツを読んで考えを改めた人間です…。
夫も妻のトリセツを読んで、いい気付きがあったみたいです。
本を読んでお互いのことがよくわかり、夫婦関係が良くなりましたよ。
▼夫婦関係の改善には、この2冊がおすすめです
まとめ
夫婦仲が悪いと、子供に依存する可能性は高いです。
パートナーに愛されない寂しさを、子供で満たそうとするからです。
そして子どもを「親のために生きる子」に育てあげます。
すると子供は結婚しても親にべったりな子に育つか、外で生きられない子に育ちます。
つまり「親から巣立ちできない子」になってしまうのです。
なので夫婦仲を取り持つために、子供を「かすがい」にするのは罪な事なのです。
子供の将来の事を考えるなら、子供を「夫婦のつなぎ目」にするのは辞めましょう。
あなたの事情と子どもの人生は関係ないし、子はあなたの所有物ではありませんから。
私のように苦労する子供が一人でもいなくなるよう、願っています。
▼親の所有物のように生きた子供がどのように育つのか、この本に書いてあります。
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